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6バンドギボシ式2エレワイヤー八木アンテナ

s-P1040133.jpg

①概要
14MHzの2エレワイヤー八木をベースにして、18MHz・21MHz・24MHz・28MHz・50MHzの各周波数のエレメント長にもできるよう、適切な位置でワイヤーを切ってギボシで接続。
必要な箇所のギボシを切り離すことによって、バンドチェンジができる。
シミュレーション結果では、切り離されたワイヤーによる悪影響は無い。
(写真参照:18MHz用にギボシを切り離した様子)
s-P1040132.jpg

なお、バンドが変わってもエレメント間隔は変更しないため、14MHz以外ではワイドスペース八木となる。
しかし流石に50MHzではちょっとやり過ぎかも。

②エレメント
エレメントワイヤーは、0.5sqのビニール平行線を裂いたものを使用。
ギボシ端子は、引き抜く際に透明のカバーがずれてしまうので、カバーの上から小さい結束バンドで締め付けておく。
またメス側ギボシ端子のカバーは、長過ぎて相手側端子(オス)の結束バンドに当たってしまうので短く切断する。
結束バンドは周波数ごとに色を変えて識別としている。
輻射器用ワイヤーは給電点用にバナナプラグをハンダ付けしておく。
(写真参照)
s-P1040177.jpg

反射器用ワイヤーはブームの両側で別ワイヤーとして、両ワイヤーのブーム側端にみのむしクリップを付けておき、使用時にそのむのむしクリップで2本のワイヤーをつないで1本にする。
(写真参照)
s-P1040178.jpg

s-P1040138.jpg

③エレメント支持棒
4.5mのグラスファイバー製万能つり竿(「剛」など)を4本使用。
竿の先端の1段を途中で切断して、竿の全長が4mちょうどになるようにしている(すなわち横幅8m)。

④エレメントの固定
エレメント支持棒の外側にエレメントワイヤーを這わせ、熱収縮チューブとテープと結束バンドで固定する。
まず、最下段を幅40mm(25mmφ)の熱収縮チューブで数箇所固定。
次に、伸ばした竿の下から2段目の先端に熱収縮チューブでワイヤーを固定。
最下段以外は、ワイヤーを固定する箇所は各段の先端のみとする。
なぜならば、先端以外に固定すると竿を縮めることができないため。
同様に順次先端まで各段の先端にワイヤーを留めていく。
そして、先端で余ったワイヤーはそのまま垂れさせる。
(写真参照)
s-P1040181.jpg

⑤給電部
小さなプラスチックケースに穴をあけてM型コネクタ(メス)を取り付ける。
Mコネを挟んで両サイドに、それぞれバナナプラグを挿せるターミナルを取り付ける。
そしてMコネとターミナルをハンダ付けで接続。
プラスチックケースには大きめの水抜き穴をあける。
常設使用しないので、防水してしまうよりも“水ウエルカム-バイバイ”方式の方が良いかと思う。
(写真参照)
s-P1040148.jpg

この給電部はブームには固定せず、給電部につないだ同軸をブームにテープ留めするのみ。
(写真参照)
s-P1040137.jpg

なお、給電部にバランは内蔵しない。
私は強制バランは嫌いなので、給電部につなぐ同軸にスリーブコアやパッチンコアを複数取り付けてソータバランとして使用している。
当局が運用する場所はアンテナ近傍に障害物がある場合が多く、左右のエレメントが完全に平衡しているとは考えにくいため、強制バランで平衡-不平衡の変換をしても仕方ない。
また、ATUで無理な使い方をする場合が多く、バランのコアを焼いてしまったこともある。
仮にパッチンコアを焼いたとしても、コアの効果がなくなるぐらいで済むが、強制バランのトロイダルを焼くとトランスとして機能せず滅茶苦茶になる(※この状況でパッチンコアが焼けることはない)。

⑥ブーム
長さ1mのグラスファイバーパイプ3本をつないでブームとする。
φ32mmのパイプの両端にφ25mmのパイプを挿し込んでボルト貫通により固定する。
この貫通用ボルトは、JN3TRK局がブログで紹介されているノブスターとやらを使用すると便利。
ネジ屋に行ってみると、類似品のフィットノブというのが売られていた。
M6用で2個210円。
Amazonでも買える。
これにM6 50mmのボルトを組み合わせて蝶ナットで締める。
(写真参照)
s-P1040188.jpg

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⑦エレメントクランプ
釣竿をブームに固定する方法は、エレメントクランプでVP25の塩ビパイプ(長さ30cm程度)をブームに取付ける。
VP25の内径は25mmなので、4.5m竿をちょうど差し込むことができる。
緩い場合は釣竿側に熱収縮チューブを被せて太くする。
抜け止めの細工はまだ行えていない。
(写真参照)
s-P1040186.jpg

⑧設置
釣竿を縮めた状態にしてアンテナをマストに取付けてから釣竿を伸ばすことで、狭い場所での設置も可能となる。
当局の移動ポイントでは、地面付近は低木が邪魔になって大きなアンテナを扱いにくい。
マストに取り付けてしまえば、これらの低木よりも上に出るため釣竿を伸ばすことができる。

⑨ローバンド
反射器を使用せず、輻射器にギボシで更にワイヤーを継ぎ足すことでローバンド用ダイポールになる。
3.5MHz・7MHz・10MHz用のワイヤーを用意している。

⑨ゲイン・指向性など
シミュレーションの結果は次の通り(MMANA使用)。

14MHz
s-14MHz.jpg

18MHz
s-18MHz.jpg

21MHz
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24MHz
s-24MHz.jpg

28MHz
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50MHz
s-50MHz.jpg

フルセットでこれだけの部材
長さは約1mなので車にも積みやすい。
重量3800g。
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凄い!

工夫が各所に見られますね 凄い移動用ウエポンです。
組立に工具不要なのが◎
重量も2-3kgでしょうか、脱帽です。

TRKさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。

今まで移動運用する中で、こうすれば良いな、ああすれば良いかな、と考えていたことを一気に実現した感じです。
今のところ不本意ながら1つだけ工具を使用していて、これもTRKさんの素晴らしいアンテナを見習ってポールに差し込むだけの方式に早く変える必要があります。

ブームに安物のグラスファイバーパイプを使用したのが失敗で、重量は意外に重いです。
 エレメント 400g×4=1600g
 ブーム25φ 600g×2=1200g(エレメントクランプ含)
 ブーム32φ 1000g(Xマウント含)
 -------------
 合計 3800g


参考にさせて頂いています

はじめまして。
移動運用でDXを追いかけているので、いつも参考にさせて頂いています。

このギボシ八木アンテナのキモのひとつは、「各バンドとも50オーム直接給電できること」ではないかと思うのですが、いかがでしょうか?

実は私も移動用のマルチバンド対応の八木を作ろうと思っているのですが、マッチング回路でつまづいてしまいまして、どう解決しようかと悩んでいるところです。

birdieさん、コメントありがとうございます。
移動ポイント、運用タイミング、アンテナなど制限された条件ばかりの運用ですので、成績が悪くて悪い見本にしかならないと思いますが、今後ともよろしくお願いいたします。

マッチング回路はどの方式であっても面倒で、昔よく作ったガンママッチなどはアルミの工作をするのが嫌ですし、同軸とパイプでCを形成するのもズボラな私には向いていません。
マルチバンドともなるとなおさらですね。
色々考えているといつまで経っても完成しませんので、同軸と給電線のインピーダンスが合っていないことぐらいは目をつぶってATUに任せ、同軸の外皮に流れる同相電流だけをソータバランで阻止しています。

マッチング回路が面倒というのは、確かにそうですね。試作品レベルでも工作は意外と難儀でした。
それが故に今まで避けてきたのですが、さすがにマルチバンドに対応させるにはそうも行かないのでは、と勉強を始めました。
しかしLSFさんの記事を読んで、あまり神経質にならなくてもよいかも?と思いました。36Ω~72Ω位の範囲でのインピーダンスの不一致はバーチカルやダイポールでよくありますからね。ただせっかくのマッチング回路を勉強する機会がなくなるのが困りものです(いつまでたっても進歩しないので・・・)。

birdieさん

そうですね。Za=30~70台ならVSWRはだいたい1.5までで収まるかと思いますので、実用上全然問題ありませんよ。

私が会社で日々常々言っていることなんですが、「アンテナはセンスだ」ということです。
アンテナは“見た目にきっちり”作れば良いというものではなく、ポイントをわかっている人が作れば少々雑に見えても高性能なものができます。
極端な話、一見雑に見える箇所が実は重要なポイントで、そこを四角四面に綺麗に工作すると失敗するという例もあります。
大手アンテナメーカーの某設計技術者が作る業務用アンテナが、飛ばないので世界的に有名だったりという例もあります。
ちなみに、私はセンスが無い部類ですhi

おっしゃる通り、基本を学ぶことは大事ですね。
多分それがセンスにつながっていくのではないかと思います。

見た目きっちり作ったものの、まともに動かなかったという経験、ありますね。
耳が痛い話ですが、ポイントを押さえた設計・工作が出来るようにがんばりたいと思います。
プロフィール

JL3LSF

Author:JL3LSF
1970年生まれ
1984年、大阪府堺市でJL3LSF開局
1991年、イリノイ州シャンペインの消防署でTechnician Plus取得 (N9PLT)
2011年、Amateur Extra取得 姫路で (NA1AA)
2014年、大阪府堺市南区にQSY
2019年、開局35周年

アンテナ
 (1)地上高15m 3 element Yagi (for 20, 17, 15, 12 and 10m)
 (2)地上高17.5m Rotatable Dipole (for 40 and 30m)
 (3)地上高16m 7 element Yagi (for 6m)

空中線電力 150Wぐらい

第一級アマチュア無線技士
職業 無線技術者(第一級陸上無線技術士 = 昔で言うところの一技) 選任されている無線局は440局(2019/05/01現在)
旧第一種伝送交換主任技術者
第三種電気主任技術者
高等学校教諭一種免許(工業)
フルハーネス型墜落制止用器具特別教育受講済
専門は物理
以下省略

本業は6mのJCC/JCGハンティングで、昔は自宅からも山からもアクティブにQRV。
しかし仕事でン十kW級の無線を始めてからというもの、しばらくアマチュアを休業。
数年前から段階的にカムバックし、密集住宅街の狭い家から何を思ってか、3.5MHzから28MHzでDXを呼んではガッカリ。
移動運用で狙うDXにも限界が訪れ、2014年4月、遂にたまりかねて高台移転。
やっと普通の弱小局に格上げか???

*2014年4月24日、6バンドHexagonal Beam設置。

*2014年秋からは小さなタワーに給電してローバンドの運用を開始。

*2015年1月29日、18MHz/24MHz用4エレHB9CVを追加。

*2015年5月からは50MHz用の自作5エレF9FTを使用開始。

*2015年8月、F9FTを10MHz用釣竿ロータリーダイポールに交換。

*2015年9月、釣竿ロータリーダイポールを7MHz/10MHzの2バンド用に変更。

*2015年10月、ローバンド用アンテナをスローパーに変更。

*2016年1月、Hexagonal Beamを3エレトライバンダーに交換。

*2016年4月、スローパーを撤去して3.5MHz用のロングワイヤーを設置。

*2018年6月1日、ローバンド用のリモート局の免許を受ける。給電点海抜高655mのハーフスローパー。恐らく大阪で一番高い。ただし100W。

*2018年9月、台風21号により被災。マストパイプが曲がり、数を減らす目的で3エレトライバンダーとWARCの4エレHB9CVを統合して改造!

*2018年11月6日、リモート局のローバンド用アンテナをハーフスローパーから傾斜型に変更(160m・80m)。給電点海抜高638.5m。スカイツリーよりは高い。

*2019年1月8日、リモート局の160m用エレメントを短縮型からフルサイズ(折り曲げ)に変更。

*2019年5月6日、50MHzの6エレ八木を再設置。

*2019年7月20日、50MHzのアンテナを6エレからブーム長8.7mの7エレに交換。

今思うと、やっぱりHexagonal Beamがいちばん良いような...

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